最近話題になっているオステオパシーとは何か?詳しく解説!

最近話題になっているオステオパシーとは何か?詳しく解説!

最近、マスコミでも「オステオパシー」という言葉が取りあげられるようになっています。それだけ、体調改善の効果が期待されているのです。今後時を経ずに、オステオパシーを希望する患者さんの増えることが予想されます。治療院ではオステオパシーが施術できる、できないかが重要な問題になってきます。身体の不調に悩む方は藁をもつかむ気持ちがあり、オステオパシーを望むはずです。本記事ではオステオパシーをやさしく紹介します。

そもそもオステオパシーとは

オステオパシー(Osteopathy)というのは、ギリシャ語のオステオン(Osteon=骨)とパソス(Pathos=病理、治療)に由来しています。オステオパシーはOsteonの「骨」という意味だけではなく、人間を「生命体の構造物」という意味合いで捉えています。それだけに、骨だけでなく、筋肉・靭帯・血管・リンパ・神経・脳脊髄液など身体のさまざまな組織も取り上げ、人の健康はあらゆる身体の構造に深く関連するという考え方です。

医療哲学的な体系を持つ

オステオパシーは、医療哲学的な面もあります。身体全体をひとつの大きく複雑な組織と考えて、身体の機能と構造は切っても切れない一体のものであり、人間が生まれながらに持つ自然治癒力を鼓舞することが重要なポイントとする考え方です。人間は血液循環や神経支配機能が妨げられると、自然治癒力がうまく働かなくなり、不調をきたします。そのような循環を妨げる主な原因の一つが、身体の各部をつなぐ関節の動きの低下や、関節の不調など、身体の構造上の問題が原因しているという考えです。

欧米では難しい国家資格

欧米の多くの先進国では、オステオパシーを国家資格として認めています。日本はオステオパシーを国家資格と認めていませんが、海外ではオステオパシーの治療効果が正式に認められているのです。アメリカにはオステオパシーを教える大学が29校もあるのです。他にもフランス、イギリス、オーストラリア、カナダにもオステオパシーを教える大学があり、オステオパシーを医学の一種として教えています。もともと医師が開発しただけに、学ぶべき医療的な課題が多くあります。

オステオパシーの歴史

オステオパシーの歴史は古く、1874年(明治7年)にアメリカのミズーリ州カークスビルで、医師のアンドリュー・テイラー・スティル博士が提唱した医学的な療法です。日本の明治維新直後に誕生した、歴史を誇る療法です。1899年になると、Dr. ウィリアム・ガナー・サザーランドにより頭蓋縫合の関節メカニズムが研究され、頭蓋オステオパシーという新しい分野が開拓されて、治療効果が研究されました。

日本のオステオパシーの歴史

初めて日本にオステオパシーが紹介されたのは、1910年前後と伝えられています。資料として、1920年(大正9年)に発行された「山田式整體術講義録」において、大正時代の初めにオステオパシーは、無薬療法として施された記録が残っています。

「山田式整體術講義録」で使用された「整体」という言葉は、オステオパシーやカイロプラクティックを訳した言葉です。大正期に日本で使われるようになった用語で、当時はオステオパシーとしては使われなかったようです。

戦後になって、オステオパシー医師であるイギリスのDr. アラン・スタッダードや、アメリカのオステオパシー大学より複数の教授が来日しました。そしてセミナーを行い、改めて、日本に本格的なオステオパシーが紹介されました。

オステオパシーの基本的な施術

オステオパシーの施術は「手」で施術を行う「手技療法」です。手や指の感覚を徹底的に鍛え、磨き上げた施術者(オステオパス)が施術する療法です。

手技は「直接法」と「間接法」

オステオパシーの手技は「直接法」と「間接法」に大別され、身体の症状によって効果の高い手技が施術されます。直接法は、機能障害の固くなった制限の方向に対して、直接的に手技を用いて治療する方法です。固くこわばった筋肉や関節を柔らかくするときなどの治療に用いられます。力学動作を加えて、患部が正常に動けるように可動性を回復する療法です。

間接法は動きやすい制限の逆方向に動かす手技です。機能障害の方向に動かしていき、機能障害を誇張させて脳神経にその状態を把握させ、正常な状態に戻すシグナルを出すように促します。緩やかな手技が多く、繊細かつ的確な手技を行う施術技術が必要です。

オステオパシーは様々なオステオパシーの先生方が長い時間をかけて開発した治療方法だけに、他の手技療法よりも総合的に完成されたところです。身体全体の構造を知り、各器官や筋膜の相互の連鎖も理解しなければいけません。力任せの強引な施術ではありません。

まとめ

オステオパシーは最近注目を浴びている、体調を整え、快調な身体に戻す、手技による施術方法です。海外では国家資格になるほど、医学的な知識が求められる施術方法になります。人体生理学や解剖学の知識に基づいた施術だけに、施術者は人体に関する広い知識が必要です。

「一般社団法人スティルアカデミィジャパン」は、日本において国際的なオステオパシーのディプロマを取得できる学校です。オステオパシーの先進国より、フランス人講師が定期的に来日して丁寧な指導にあたります。より効果が高いオステオパシーの施術方法を学ぶために、世界最先端の知識と技術を「一般社団法人スティルアカデミィジャパン」で学びましょう。